どんな方も、まず基本は簡単な動きの中で自分が行っている不適切なやり方のパターンに目を向け、それをやめ、いいコーディネーションで動く状態を体験することからはじめます。
そのために、まずチェアワーク(椅子から立つー座る)やテーブルワーク(横になった状態で自分のどこに不必要な緊張があるか知り、それをやめるため)を行います。
これはいわば、スケールやエチュードのようなものです。ヴァイオリンの演奏技術を習得するために、いきなりパガニーニから始めないのと同じです。正しい弓のもち方、楽器の構え方を学び、スケールなどで粒のそろった美しい音色を出すことを積み重ねて、はじめて難しい曲が弾けるのと同じです。
そしてひとたび、「いいコーディネーションで自分を使う(動く)」ということがわかれば、それはどのような動きにも応用できます。ただ、楽器の演奏はこれまで熱心に取り組んでいればいただけ、自分のやり方に対しての強い思い込みや、習慣がこびりついているものなので、必要に応じて、楽器を使ったレッスンも可能です。